件名:閾値(いきち)について

 

閾値(いきち)という言葉を聞いたことがありますか?

化学の用語で、ある物体が「急にその性質を変える点」です。

例えば、水の沸点の100度。

80度でも、90度でも水のまま。せっかく99度まで温めても、そこで止めたら、また元の冷たい水に戻ってしまいます。

そして100度になった瞬間に急に水蒸気に変わるのです。

いったん水蒸気になれば、もう元の水には戻りません。

 

世の中、この閾値(いきち)の考え方が、多くのことに当てはまると思いませんか?

例えば、昨日のメールの「習慣」化。300回が閾値です。

女性を口説く時。あの手、この手で結構良いところまで行っても、そこで油断したらヒジ鉄です。

 

これまで、「売り方開発」等で営業所をまわってみると、「惜しい!」と思うことが良くあります。

新しい販売店に一生懸命頑張って通って、せっかく、気軽に話ができる関係になったのに、

しばらく行かないでいたら、また何となくヨソヨソしいことになってしまったり。

やっとのことで、初めて機械を売ってもらってのに、フォローが悪くて、また以前のメーカーに戻ってしまったり。

 

新規開拓、製品開発、能力開発等など、「開拓」とか「開発」とか言うものは、全て、上り坂でボールを運んでいるようなものなのです。

90%坂をのぼっても、そこで手を放したら、またゴロゴロと坂を下ってしまうのです。

そして、また最初からやり直し。

そんなことを繰り返していたら、いつまでたっても成果は上がりません。

「あとひと踏ん張り」が大事なのです。