件名: 自分の言葉で説明する
もともとコンサルタントは、「人に教える」ことが商売のようなものですが、
私も昔、「教え方」について、随分上司から怒られました。
それは、どこかの本に書いてあるようなことを、そのまま説明していたから。
いわゆる「引用型説明」だったからです。
しかし、こういう説明ではダメ。
いくら一生懸命説明しても、なかなかお客様は納得してくれません。
学校で先生が使う教科書にも、「アンチョコ版」があります。
その中には、「ここでは、こんな話をしなさい」って書いてあります。
確かに、それに沿って説明すれば、そこそこの授業はできるでしょう。
しかし、生徒はどう思うでしょうか。
理解はできても、「面白い」とは思わないでしょうね。
だから、すぐに忘れてしまう。
そんなものだと思います。
私がFYFを書く時に、いつも肝に銘じていることがあります。
それは、「必ず自分の言葉で書く」ということ。
本を読んで、参考にすることはあっても、それをそのまま転記することはしない。
もっと分かりやすい説明方法がないかを考えてみる。
誰かの言葉を引用しても、それだけで終わらない。
必ず、自分なりの解説や感想を加える。
これは、コンサルタント時代に上司から学んだことですが、
人に何かを教える時の「絶対条件」だと思っています。
先日、「プレゼンテーション研修」を行いました。
各人に予め与えられたテーマについて、私やスタッフの人をお客様に見立てて実際にプレゼンテーションをしてもらいました。
こういう場合でも、大事なことは「自分の言葉」で説明すること。
他の人が作成した資料を使ったり、以前、スタッフの方が行ったセミナー内容を参考にすることはOKです。
むしろ、大いに活用すべきでしょう。
しかし、それを、単にマネているだけでは、お客様に「思い」を伝えることはできません。
事例として自分のこれまでの営業体験を話してみたり・・・。
自分で「分かりやすい」と思う比喩を使ってみたり・・・。
そんな工夫が、お客様、そして自分自身の理解度を高めるのです。