件名:自分に投資する
会社にとって、お金の使いみちは2通りあります。
ひとつは経費。家賃や交通費等、日々の仕事を行うため、すなわち、「目先の利益」のために使うお金です。
そして、もうひとつは投資。研究開発費や、設備導入等、「将来の利益」のために使うお金です。
もし、会社が、お金を「経費」ばかりに使って、「投資」をしなくなったら、その会社はどうなってしまうと思いますか?
そう、ひとことで言えば、「ジリ貧」になってしまいます。
新製品は一向に上市できないし、設備は老朽化して生産性は上がらないし・・・。
さて、「会社」を「人」に置き換えてみたらどうでしょう。
やっぱり、同じことが言えると思いませんか?
人間の能力だって、時が経てば、使えなくなるものが沢山あります。
商品知識等は言うまでもありませんが、例えば、「強引に相手に売り込む」なんて能力も、今や全く時代遅れです。
「そのために、研修をしているんじゃないの。」という声が聞こえてきそうですが、本来、投資は自分自身で行うものです。
もちろん会社が与えてくれる機会は、どんどん利用すべきです。
しかし、それだけでは、とても「目減り」する能力をカバーできません。
やはり、自分自身の意思で、自分の時間やお金を使って(自腹を切って)「投資」することも必要でしょう。
誰だって、自腹を切れば「無駄にしないようにしよう!」と思います。
それが大事なのです。
以前、私がコンサルタントをしていた時、1日6万円のセミナーに、毎回自腹を切って、長野から来られていた方がいらっしゃいました。
ある時、懇親会でその方に言われました。
「伊藤さん。自分に投資しなさいよ。必ず、後で返ってくるから。」
その方は今、ある上場企業の役員をされています。
正直言って、私もとても、そこまでできません。
せいぜい「爪のあか」くらいです。
でも、世の中にはこういう人もいるのです。