件名: 自分の価値を高める

 

前回のFYFでは、「ナンバーワン」と「オンリーワン」について書きました。

これは、厳しい世の中で企業が生き残って行くためのカギですが、個人についても、同じような考え方が当てはまります。

ハッキリ言って、「会社の将来」なんて分かりませんよ。

もちろん、存続・発展に向けて努力して行くわけですが、どうにもならなくなったらリストラだってやらざるを得ないし、大胆な実力主義の評価制度ができるかも知れません。

会社の中で生き残って行くためには、やはり、会社にとって必要な人材になっておくこと。

そのためには、自分自身の価値を高めて以外無いのです。

 

ちょっと過激な文章になってしまいましたが、これは、どこの会社でも同じことです。

私が学生時代、就職先としては銀行が大人気でした。

給料は高いし、何より業績が安定しているから首を切られる心配がない。

皆、そんな考えを持っていました。

ところが今や…。

何人もの友人が銀行を辞めています。

今の時代は、公務員だって、将来が保証されている訳ではありません。

郵便局のように民営化されてしまったら、当然、社内でも競争原理が出てきます。

 

私は岩谷産業時代に上司から「T型人間を目指せ」を言われました。

「T」という字は、横と縦の2本の棒からできていますよね。

横棒(−)の意味は知識の「広がり」。

自分の専門外のことについても、ある程度の知識はもっておくこと。

例えば、営業職であっても、生産・開発・経理等の基本的な仕組みを理解しておくこと。

仕事は、ひとりではできないものです。

必ず他の人たちと協力しながら進めて行かなければなりません。

この時、相手の仕事について理解しておくことは、スムーズに事を運ぶ上で、ものすごく重要なことなのです。

 

しかし、「薄く広く」だけでは、「無くてはならない」人材にはなれません。

より大事なものが縦棒(|)、すなわち、専門知識の「深さ」です。

 

皆さんは、「オンリーワン」と呼べる何かを持っていますか?

ここで言う「オンリーワン」とは、「××だったら△△さん」とすぐに名前が挙がるようなものです。

こうしたことが、ひとつでもあれば良いのだけれど…。

「自分だけができる」という「オンリー」のものを持つことは難しいかも知れないけれど、

「これだけは誰にも負けない!」というものならば、可能性は高いのではないですか?

・××業界についての知識は自分が1番!

・△△の提案だったら、自分が1番!

 

どんなに小さなことでも構いませんよ。

「自分が1番!」と言えるものを、まず一つ作ること。

そして、その数を徐々に増やして行くこと。

それが、自分の価値を高める方法です。