件名:人に教えて勉強する

 

このFYF続けていると、周りの人から良く言われます。

「伊藤さんは、いろいろなことを知っているよね。」

これは、かなりの誤解です。

確かに、これまで数多くのテーマについて書いてきましたが、全てが、「もともと私が知っていたこと」ではありません。

「こんなテーマで書いてみよう」と決めてから、本やインターネットで調べたりすることも結構多いのですよ。

 

例えば、「キャッシュフロー」にしても、正直言って、私もこれまで、あまり理解していませんでした。

皆さんは、「それで、よくコンサルタントをしていたね」なんて思うかも知れません。

しかし、「キャッシュフロー」が特に注目されてきたのは、ここ数年のことです。

その時は、私はコンサルタント実務から、既に足を洗っていたので、仕事の中で、実際に使うことはなかったのです。

ただ、いろいろな雑誌や新聞を読むと、「キャッシュフロー」という言葉がどんどん登場してくる。

「これは、ちょっと勉強しておいた方がいいな」

そんな気持ちから、FYFを「利用」させてもらった訳です。

人に教えることは、自分にとってものすごく勉強になります。

これは、私がこのFYFを書きながら、心底、実感していることです。

 

先日、以前このFYFに登場してもらった元シチズン時計の板橋さんからも、同じことを言われました。

板橋さんは、シチズン退職後、現在、中小企業診断士の資格を生かして商工会の相談員をされています。

週1回の仕事ということですが、これが本当に大変とのこと。

「新しく会社を設立するにはどうしたらいいか」

「国の補助金を申請するにはどうしたらいいか」

「××について知りたいが、どうしたらいいか」

相談内容は千差万別です。

板橋さんは、退職するまで、ずっとシチズン時計に勤めていたので、経営に対して、それほど幅広い知識を持っている訳ではありません。

従って、相談内容について、その場で回答できることはほとんどなし。

「次週までに調べてお答えします」

その繰り返しだそうです。

給料としては、相談員としての1日分しかもらえませんが、実際に相談内容を調べるには、何日もかかってしまいます。

1日分の給料にしても、金額はわずかですので、ほとんどボランティアみたいなものです。

では、何のためにそんな仕事をしているのか?

それは、まさに自分のためです。

人に教えることによって、自分の知識がどんどん広がる。

それが分かっているから、必死になって調べているのです。

 

人に教える機会を探してみましょう。

面倒かも知れませんが、それはものすごく自分の肥やしになりますよ。