件名: 理想の組織

 

私は大学時代、サッカーの同好会に所属していました。

「同好会」というと軟弱な響きがありますが、そんなことはありません。

私の大学(中央大学)は、マンモス大学でしたので、大学が認定したサッカー部のレベルは半端じゃありません。

全国からトップレベルの選手が集まります。

私の同好会は、サッカー部に入るには「レベル的にちょっと難しい」という人たちの集まり。

ただ、サッカーに対する気持ちは強く、「同好会リーグ」での優勝目指して、非常に真面目に活動していました。

 

私は、そんな同好会で、自分たちの代のキャプテンをやっていました。

1代あたり10〜15人。

4学年で約50人。

人数が多かったので、組織をまとめるのに苦労しましたが、ひとつ、ものすごく嬉しかったことがあります。

 

それは私たちの代が引退する12月の納会でのこと。

私たちの同好会では、納会の時に最優秀選手(MVP)を選びます。

選び方は1〜4年まで、全員の投票です。

 

投票結果が発表されて、私は涙が出るくらい感動しました。

それは、私たちの代のメンバー13人それぞれに、得票があったから。

サッカーで目立った奴もいました。

宴会を盛り上げた奴もいました。

後輩の面倒をよくみていた奴もいました。

レギュラーになれなくても、ひたむきに練習していた奴もいました。

いろいろな奴がいました。

 

「お前は、俺達にとって、無くてはならない奴なんだ!」

13人全員に得票があったということは、皆が、それぞれの価値を認めているということ。

組織をまとめる立場の私にとって、これほど嬉しいことはありません。

 

同質的な人間ばかりの組織は絶対に発展しません。

いろいろな奴がいるからこそ、組織は面白くなるのです。

それぞれが、自分の役割を認識し、「××だったら俺にまかしておけ!」と自信を持っている。

そして、皆がお互いを認め合い、信頼している。

それが、私の描いている理想の組織です。

 

最近、「オンリーワン」について書いてきましたが、もし皆が「オンリーワン」を持っていれば・・・

素晴らしいことだと思いませんか。