件名:失敗の痛みを感じる(その2)
<前日つづき>
「すみません。遅れました。」と私。
「お前、わかっているんだろうな。」と一言だけ告げる課長。私の方に顔も向けない。
「はい・・・。」
大目玉を食らう覚悟だったのに、たったの一言。
それだけに、余計に「わかっているんだろうな。」という一言の重みを感じる。
自分の席に座って、仕事にとりかかろうとするものの、全く身が入らない。
「なんとブザマなことか・・・」
「ちょっと仕事ができるようになって、いい気になり過ぎていたのかも知れない・・・」
何時間そんなことを考えていたことだろう。
そして、最後に思ったこと。
「もう、二度と同じような失敗はしない!」
その後、何度となく、接待がありました。
商社の接待は夜中まで続くことが多いのですが、一番若かったので、いつも私が飲まされ役。
その度に「あの時の失敗」が思い出されました。
そして、それからいつもやったこと。
「明日危なそうだな」と思ったらトイレに直行し、吐きたくなくても、指を突っ込んでゲロゲロ。
(もし、昼時に読んでいる人がいたら、ごめんなさい)
席に戻るとお客様からよく言われたものです。
「伊藤君どうしたの? 涙目になっているよ。まあ、元気出して飲もうよ。」
トホホホホ・・・
とりあえず、その後、同じような失敗はありませんでした。
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私自身、これまで数え切れない失敗をしてきました。
お客様の信頼を一気に失ったこともあるし、会社に大損害を与えたこともあるし・・・。
もちろん、失敗はできるだけ回避することが大事ですが、それでも、失敗は仕事につきものです。
ではどうしたらよいのか?
それは、同じ失敗を「二度と繰り返さない」こと。
じゃあ、「二度と繰り返さない」ためには、どうしたらよいのか?
それは、
●心の底から失敗の痛みを感じること。
●繰り返さないための「何か」工夫をすること。
だと思います。